資料No. SA-0070
侍アーカイブ
北条時政
Hōjō Tokimasa
鎌倉幕府初代執権

第一章 — 人物概要
| 氏名 | 北条時政 |
|---|---|
| 英名 | Hōjō Tokimasa |
| 出身 | 日本 |
| 生没年 | 1138–1215 |
| 性別 | 男性 |
| 世紀 | 12世紀 |
| 家・役職 | 侍 |
| 肩書 | 鎌倉幕府初代執権 |
第二章 — 経歴
1138年(保延四年)、伊豆国の在地武士・北条時方の子として生まれる。北条家は当時、伊豆の中小武士団の一つに過ぎなかった。1160年(永暦元年)、平治の乱後に伊豆へ流刑となった源頼朝(本サイト id 23)の監視役を担うことになった。1177年頃、時政の長女・政子(本サイト id 24)と頼朝の秘密結婚が成立、以後時政は頼朝の岳父として鎌倉幕府創設過程の中枢に位置した。
1180年8月の頼朝挙兵に参加、以後の東国平定・平氏追討・奥州藤原氏討伐に主要武将として関与。1199年の頼朝没後は、二代将軍・頼家(時政の孫)を補佐する立場となった。1203年、時政は頼家を排除し、三代将軍・実朝を擁立、自らは政所別当(後の『執権』職の起源)に就任、鎌倉幕府の実権を握った。
北条氏による執権政治の始まりである。1205年、後妻・牧の方と共に平賀朝雅を将軍に擁立する陰謀(牧氏事件)を企図したが失敗、失脚して伊豆に隠退した。1215年(建保三年)、伊豆国北条で没。享年七十八。以後の北条氏九代の執権政治の礎を築いた。
第三章 — 年表
第四章 — 名言
“武家は武家の政を為すべし。公家の下風に立つは家の恥なり。”
第五章 — 逸話
[A]政子と頼朝の結婚——時政の運命の分岐点
1177年頃、時政の長女・政子(当時二十一歳前後)と、監視対象の源頼朝(三十一歳前後)が秘密裏に結婚した。時政は激怒し、政子を別の武士に嫁がせようとしたと吾妻鏡は伝える。しかし政子は父の意向に反して頼朝のもとに走り、既成事実を作った。
時政は最終的にこの結婚を受け入れ、以後は頼朝の岳父として鎌倉幕府創設過程を支える立場となった。もしこの結婚がなければ、伊豆の一小豪族に過ぎなかった北条家が鎌倉幕府の中枢に位置することはなかった。時政個人の意向を娘・政子の判断が上回った瞬間が、日本の政治史を大きく動かした稀有な事例である。
第六章 — 影響と遺産
時政は鎌倉幕府の実質的な設計者の一人として、日本の武家政権史における重要人物である。1203年の頼家排除・実朝擁立・政所別当就任は、以後八百年以上続く『執権政治』——将軍を戴きながら執権が実権を握る二重構造——の起源となった。時政個人は1205年の牧氏事件で失脚したが、次代の義時(時政の子)が体制を安定させ、以後北条氏九代の執権が鎌倉幕府を運営することになる。
頼朝との関係の中で、政子・義時・泰時・時頼・時宗(本サイト id 29)ら北条氏の主要人物が輩出された。伊豆の一小豪族から日本の政治権力の中枢へ——時政の生涯はこの飛躍の起点である。静岡県伊豆の国市の願成就院は時政の建立で、境内に時政の墓所が現存する。
第七章 — 主な功績
- [01]源頼朝の伊豆監視役(1160-1180)
- [02]頼朝挙兵と鎌倉幕府創設への参画
- [03]頼家排除と実朝擁立(1203)
- [04]政所別当就任(初代執権、1203)
- [05]北条氏執権政治の礎
第八章 — 参考資料
原典・公的アーカイブ
- 一次資料
吾妻鏡
鎌倉幕府編纂
時政期の政治動向を年代順に記録する基本一次史料
- 学術文献
北条時政と北条政子
野口実 / 山川出版社
現代の時政研究の代表的著作
- 公的所蔵
おすすめ書籍
第十章 — 関連レポート
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監視役から岳父へ——時政と頼朝の二十年
1160年、伊豆流罪となった源頼朝の監視役を担った北条時政は、二十年後には頼朝の岳父となり鎌倉幕府創設の中枢にいた。娘・政子の秘密結婚が動かした一族の運命を辿る。
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