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『SHOGUN 将軍』のジョン・ブラックソーンは誰か——アダムスの現代的復活
2024年、Disney+の『SHOGUN 将軍』(真田広之主演)がエミー賞18部門を受賞した。物語の英国人航海士ジョン・ブラックソーンは、三浦按針をモデルとする。四百年前の英国航海士が、なぜ二十一世紀の世界的話題になったのかを辿る。
2024年9月、ロサンゼルスのエミー賞授賞式。Disney+のドラマシリーズ『SHOGUN 将軍』が主要18部門を受賞し、ドラマ部門としての最多受賞記録を更新した。
主演の真田広之と Anna Sawai が主演男優賞・主演女優賞をそれぞれ獲得。原作は James Clavell の1975年の小説『Shōgun』。徳川家康時代の日本を舞台に、漂着した英国人航海士 John Blackthorne の物語である。
この Blackthorne のモデルが、四百年前の三浦按針だった。
Clavell の小説と Blackthorne
1975年に出版された Clavell の小説『Shōgun』は世界的ベストセラーとなり、1980年に NBC でリチャード・チェンバレン主演のミニシリーズとして映像化された。
この時から Blackthorne は英語圏における『日本に来た西洋人』の代表的キャラクターとして認知された。物語の Blackthorne はフィクションのキャラクターだが、リーフデ号漂着(1600)、家康との面談、旗本就任、日本人女性との結婚。
という骨格はアダムスの生涯にほぼ一致する。
2024年版の成功要因
2024年版の『SHOGUN 将軍』が特筆すべきは、日本人俳優の主演化と日本語の全面採用である。真田広之が製作総指揮を兼ねてハリウッド版の日本描写を全面的に監修し、時代考証・衣装・所作の精密さは前例のない水準に達した。
西洋人の目から見た日本ではなく、日本人自身の視点で描かれた戦国末期の日本が、世界の視聴者に届いた。エミー賞18部門受賞という記録的成功は、この製作方針の成果である。
アダムス研究への影響
『SHOGUN 将軍』の世界的成功により、実在のアダムスへの海外の関心が爆発的に高まった。横須賀市西逸見町の按針塚を訪れる海外観光客が急増し、アダムス関連の英語書籍・ドキュメンタリーの制作が相次いだ。
四百年前の一英国航海士が、二十一世紀のグローバル・エンターテインメントの中で復活し、実在の史跡への観光需要を生む。この文化的循環は、歴史と現代の相互作用の稀有な事例である。
史実のアダムスと、フィクションの Blackthorne が並存する現代の文化状況は、今後の日英文化交流の重要な要素であり続けるだろう。
"The country was rich, and I was well received."
原典・公的アーカイブ
- 一次資料
アダムス書簡
英国東インド会社文書
アダムスの日本での生活を伝える
- 学術文献
三浦按針
森良和 / 山川出版社
アダムスの現代的意義を検討
- 公的所蔵
第十章 — 関連レポート